【商品】
思索社(発行)、1975年9月5日発行、上巻250頁/、定価1300円×2冊(当時)

○帯より
人間観喪失の現代に問う
政治・経済・教育・戦争‐‐人間的活動と見なされるものがいかに動物的原理に深く根ざしているのか? 2人の社会科学者が今日の人間性無理解に挑戦して示すヒューマン・エソロジー。

現代社会の病根を抉る
教育や医療の混乱、暴力、戦争、人口過剰など現代社会が直面する危機的状況は、何ゆえに生じたのか。上巻で分析した人間の行動原理から問題の本質を明らかにし、対処の可能性を探る。

つい最近まで、われわれ動物行動学者と、他にごく少数の人々だけが、独自の文化的業績を含めて人間を科学的に理解しようと努めていた。いまや人類学者と社会学者の陣営から、二人の並外れて強力な盟友が出現した‐‐ライオネル・タイガーとロビン・フォックスである。両氏はまったく別方向からやって来、非常に異なった方法で仕事をするけれども、目的は同一であり、さらに重要なことには、動機も同一なのだ。両氏は、種としての人類が危殆に瀕しており、人類を脅かす危険の多くは種特有の遺伝的な行動規範に由来すると考えるわけだ。(ローレンツ博士の序文より)

○目次
上巻
コンラート・ローレンツ博士の序文
著者まえがき
序説
1 行動文法を始めるに当たって
2 政治的性質
3 結合の問題 1 母子優先‐‐男女間の行動文法
4 結合の問題 2 男対男‐‐男性間の行動文法
5 ギヴ・アンド・テイク‐‐経済の行動文法

下巻
6 慈悲深い圧迫‐‐教育の行動文法
7 身づくろい‐‐医療とレクリエーションの行動文法
8 高貴な野蛮人‐‐暴力と性の行動文法
9 人間の都市
原注
参考文献
訳者あとがき

○奥付より
河野徹(こうの・てつ)
1931年東京に生まれる。東京大学教養学科イギリス科卒業、同大学院英文科修了。現在法政大学教授。訳書、C.H.ブルックス/E.クーエ『自己暗示』(法政大学出版局)、エルンスト・フィッシャー『芸術はなぜ必要か』(法政大学出版局)、『コリン・ウィルソン音楽を語る』(富山房)、ケネス・クラーク『芸術と文明』(法政大学出版局)、『オーウェル著作集』3および4(共訳、平凡社)、A.クレイバラー『グロテスクの系譜‐‐英文学的考察』(共訳、法政大学出版局)

○状態
古本ですが保管状態は大変に良く、書込みや折れはありません。天部にヤケと埃汚れがあります。日本に紹介された当時の思索社版をお安くお譲り致します。