SUREFIREの610Rウェポンライトのフルセットです。
形状は「プロトタイプ」と呼ばれる形状のものです。
シリアルナンバー00001番の刻印と、この610Rウェポンライト設計者で当時LAPD SWATのアーマラー Bob Weber氏の名前までレーザー刻印で入っている完全にテストのための試作品個体です。
https://www.policemag.com/weapons/article/15349817/kimber-custom-ii-pistol
Bob Weber氏の名前は上記URL先に「>キンバーには、SureFire の社長である John Matthews氏 と、 Bob Weber氏 によって設計された古典的な SureFire モデル 610R ライトが付属しています。」と記述されています。

SUREFIRE 610Rは1990年代から2000年代初頭にかけて特殊部隊で使われた唯一の1911対応ウェポンライトでした。
特に電池2個使う6Vモデルの610Rは米軍のデルタフォースでしか使われておらず、よって海兵隊MEUが使っていた3Vモデルの310Rと比べると非常に数が少ないものでした。

以前出品した610Rライトの説明文で、当方は「テープスイッチのモデルチェンジ版が二股に別れてグリップスクリューで固定する通称”スリムラインスイッチ”である」と記述しました。ですがこれは当方のミスで、1997年の軍法執行機関向けカタログに610用の"スリムラインスイッチ"が「オプション」として登場していて、テープスイッチと選べるようになっています。このスリムラインスイッチオプションをSUREFIRE社側は"Rオプション"と呼称していて、スリムラインスイッチを取り付けたものを「610R」、テープスイッチのものを「610」と呼んでいたと思われます。
ただ比較的新しめの個体の610や310ライトはスリムラインスイッチばかりなので、いつの間にかスリムラインスイッチが標準化していてテープスイッチは廃盤になっている可能性もあります。
便宜上シーソー式オルタネートスイッチとスリムラインスイッチの組み合わせを最後期型と呼びますが、ここらへんは私自身も確定情報まで至れていません。

私の知る限りでは
今回出品のスライド式モーメンタリスイッチとテープスイッチに分離型固定用スライドストップ(ノーマル形状)、ボディにセレーションと段差があり、ハウジング左右側面のシリアルとメーカー刻印が入る部分が少し凹んでいるプロトタイプ

スライド式モーメンタリスイッチとテープスイッチに分離型固定用スライドストップ(ロングスライドストップ形状)、ハウジング左右側面のシリアルとメーカー刻印が入る部分が平面でシリアル刻印とメーカー刻印が凸刻印、ハウジング下面にSUREFIRE最初期ロゴのステッカー貼付の極初期生産型

スライド式モーメンタリスイッチとテープスイッチに一体型固定用スライドストップ(ノーマル形状)、ボディのセレーションと段差が無くなり、ハウジング左側面のメーカー刻印が消えて右側面のみになり、そこも凹の長方形部分にアルミ製プレートを貼り付けている初期型

↓→スリムラインスイッチがテープスイッチのオプションとして登場する。通称"Rオプション"。

シーソー式オルタネートスイッチとテープスイッチの組み合わせの後期型

シーソー式オルタネートスイッチとスリムラインスイッチの組み合わせの最後期型
というモデルチェンジの流れになります。
この流れの中でベゼルとボディも初期型後期型とモデルチェンジしています。
シリアル刻印とSUREFIRE刻印がベゼルに施されボディにチェッカリングが施された後期型と、無刻印でボディにもチェッカリング無しツルツルの初期型の二種類があり、年代は不明ですがどこかで生産が切り替わっているようです。
また、ベゼルやボディは軍や法執行機関の隊員にとっては消耗品らしく、初期型のハウジングに後期型のベゼルとボディを組み合わせた610ライトの個体も確認しました。
当然、プロトタイプと極初期生産型が一番現存数が少ないものになります。
6枚目画像に各世代のものをまとめましたので参考にしてください。

この610Rプロトタイプは米国のSUREFIREマニアの方から買わせていただいたものです。
買ったときはウェポンライト本体とオリジナルの固定用スライドストップのみで、ベゼルとバルブ、トリガーガードに接する部分の位置調整用イモネジが無く、ベゼルは他メーカーのものが代わりに付けられていました。
ですので、ベゼルはSUREFIRE刻印とシリアル刻印が無い初期型ショックプルーフベゼルを、米国から同寸法の位置調整用イモネジ(インチ規格)とP60バルブを輸入し、修理しました。
修理した際は、以前自分が持っていた初期型610Rを参考に位置調整用イモネジの先端を削って銃本体を傷つけないように丸く整形したりと、オリジナル状態を再現するのに努めました。

内容は以下の通りです。
◆SUREFIRE 610R本体
◆SUREFIREオリジナル ライト固定用スライドストップ
◆VFC製 マルイガバメント対応 310Rレプリカライト固定用スライドストップ
◆買った当初代わりに付けられていた他メーカーの樹脂製ベゼル(破損)
VFC製のライト固定用スライドストップは、元々VFCが製造していた310Rレプリカに付属していたものをパーツ売りしていてそれを買いました。

従来の610Rは実銃のフレームダストカバーの薄い幅に合わせているため、マルイやWAの樹脂製の分厚いフレームダストカバーに合わせるには内部を削る等の加工が必要でした。
ですが、5枚目画像のようにこのプロトタイプは初めから無加工でマルイフレームに装着可能でした。
WAガバメントですと少しキツいぐらいの嵌合になっています。
スライドストップの形状が特殊ですので、そのままエアガンに装着して使うには同封しているVFC製マルイガバメント対応ライト固定用スライドストップの加工が必要になります。
オリジナルのスライドストップと同じようにVFC製スライドストップの軸を落とすようにドリルやボール盤などで穴を開けてあげれば使えると思います。
WA対応加工も同様です。

ライトのガラス面は割れなどなく綺麗な状態です。
当然テープスイッチもハウジング側スイッチも押せば点灯します。
ただ、ハウジング側スイッチは完璧なのですが、リモートスイッチはSUREFIRE社での度重なるテストファイアのせいか少々不調です。
コードを引っ張ったりすると途端にスイッチが反応しなくなります。
コードをハウジングに押し込むようにグリグリすると復活して点灯できるようになります。
それ以外にもハウジングに小傷などたくさんありますが、プロトタイプでテストファイアに使われた個体なので仕方ないと思います。

シリアルナンバー0001で当時の設計者の名前まで刻印として入っている超希少個体です。
プロトタイプなので同形状のものが市販品として出回っていません。
まさにオンリーワンでこれを逃すと二度と手に入らないものだと思います。

あなたのコレクションにどうぞ!

7~9枚目は実際にデルタで使われている610Rウェポンライトの画像です。
実際にデルタフォースがこれを使っていたかは判りませんが、同形状のプロトタイプモデルはもしかしたら610R採用の際にテストしていたかもしれません。

他にもデルタがよく使っているコルト旧型ストック用実物チークライザーなど、色々なものを出品していますし、今後も出品する予定です。

是非他の出品も見ていってください。
複数落札していただいた方は送料サービス致します。
他に不明な点ございましたら、質問欄でどんどん質問してください。
よろしくお願いします。


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